G阿部が露呈した監督との「ねじれ」

 チームの若返りを加速させたい巨人にとって、阿部慎之助内野手(38)の処遇は頭の痛い問題だ。高橋由伸監督(42)は就任3年目の来季こそ、大ベテランとの“微妙な距離感”を解消できるのか。

 阿部は27日、東京・大手町の球団事務所で契約更改。5000万円減の年俸2億1000万円でサインした。

巨人・阿部、由伸監督との“微妙な距離感” 監督をいまだに「名前」呼び、“ねじれ”2年経っても縮まらず: 選手として微妙な年齢にさしかかっている阿部(写真)。高橋監督は起用法に頭を痛める? © zakzak 提供 選手として微妙な年齢にさしかかっている阿部(写真)。高橋監督は起用法に頭を痛める?

 「残念でしたね。その一言に尽きます」と総括した今季。8月に通算2000安打を達成し、3年ぶりに規定打席にも達したが、減俸を免れられず。辛い評価を、本人は「昔、打ちすぎてしまったんで、今この成績だとだいぶ落ちたといわれる。年相応の活躍をしたい」と受け止めた。

 129試合出場で打率・262、15本塁打、76打点。打力の指標「OPS」(=出塁率+長打率)は・718。セ・リーグの4番打者では格段に低いが、それでも主砲に据えざるを得なかった台所事情に、巨人打線の厳しい現実がある。

 来季の目標を「あと何年できるか分からないが、野球人生が終わるまでにあと1回優勝したいなと思います」と語った阿部自身の起用法に、覇権奪回への道筋が左右されるのは間違いない。

 原前監督が「このチームは、慎之助のチーム」と称したように、近年の黄金時代は主将、4番、正捕手を一手に引き受けた阿部抜きに語れない。同時期に現役だった高橋監督は、あくまで脇を固めるベテランの役回りだった。ところが2015年オフ、高橋政権誕生で両者の立場は一変。お互いの距離感が定まらないまま、V逸の2シーズンが過ぎた。

 23日のファン感謝イベントでも“ねじれ”を露呈。阿部はイントロクイズで流れた曲に「由伸さんも歌う」と情報を追加したが、しばらくしてまずいと思ったか、「由伸さんじゃなく、監督ね」と言い直している。

 来季はチーム最年長。「後輩たちによくアドバイスできるように。自分も頑張って、いい成績を残せるように」。そう話す阿部はもはや、年下の同僚にとってアンタッチャブルな存在だ。阿部の“年相応”な仕事を高橋監督はどう考え、どんな役割を与えるのか。場合によっては、非情の采配で指揮官の威厳を示す必要も出てくるだろう。

 タクトを鈍らせないためにも、阿部に代わる主砲の補強が不可欠だ。このストーブリーグで、球団フロントによる地ならしが求められる。(笹森倫)

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