明暗競演 松山快挙の裏で遼トラブル
■国内男子ゴルフ「ダンロップフェニックス」最終日(19日、宮崎県フェニックスCC=7027ヤード、パー71)
ゴルフの神様のイタズラなのか…。松山英樹(25)の快挙と石川遼(26)のトラブルが重なったのは、ほとんど同じ時間帯だった。
“スーパーショット”が生まれた。3番(パー3)、この日の実測は175ヤード。松山は8番アイアンを振り抜いた。鋭い視線で追った打球はグリーン手前のカラーに落ちて転がった。スライスラインに乗った球はスーッとカップに消えた。
ホールインワン!
思わず両手を挙げて万歳した松山。グリーンに上がり、カップからボールを拾い上げるとガッツポーズ。そのボールをギャラリーに向かって投げ入れた。日米を通じてツアー初の快挙の瞬間だ。
「完璧なショットだった。“入っちゃえ”と思ったらボールが消えた。試合では初めて…」
その頃、石川遼は18番(パー5)の第2打を打ち込んだあたりにいた。3番グリーンとの直線距離はわずか約200メートル。「すごい歓声だった」と声の方を振り向いたが、トラブルの真っ最中。第2打は右ラフの方向に飛んで“木になって”(松の木の枝に引っかかって)しまったのだ。
係員がペットボトルで落とし、1打罰で第4打をピン横1メートルに寄せたが入らずのボギー。「昔、ここでラフにあったボールを蹴ったことがあるんでバチが当たった」と苦笑いした。
ちなみに…。魅せた松山は1イーグルを含め2つスコアを伸ばして通算10アンダーで日本人最高の5位。「いいプレーがほとんどなかったが、その中で3番で沸いてくれたのがよかった」。今季唯一の日本ツアー参戦、優勝こそケプカに譲ったものの、“世界のMATSUYAMA”がその魅力を十分に発揮してくれたのがすごい。
一方、いまや松山の背中を追う立場になった石川は、最終日5バーディー、2ボギーの68。今季6戦目にして初の予選通過、そして14ラウンド目にして初の60台をマークした。「練習でやっていることが、やっと試合で出せるようになった。次は優勝争いができるように…」。やはり、遼には笑顔が似合う。
最終日のギャラリー数は7025人。一番人気は松山組、2番人気は石川組。同時間帯に松山と石川のスター2人が“明暗共演”!? いやいや松山&遼の2人をつなぐ赤い糸が、大会を大いに盛り上げたのでした。(清水満)
