サッカードイツ杯で珍事、現地で物議

 現地時間25日(以下現地時間)に行なわれたドイツカップ2回戦のライプツィヒ対バイエルン戦で、ライプツィヒのラルフ・ラングニックSDがスマートフォンで撮影した動画をもとに判定に抗議するという出来事があり、現地で物議を醸している。26日付の独『シュポルト・ビルト』が伝えている。

 珍事が発生したのは、前半終了直後だった。試合中の判定に不服があったのか、苦い顔をしたラングニックSDがピッチに足を踏み入れると、スマートフォンを取り出して操作し、動画を見せようと主審に向かっていった。これに気づいたバイエルンのマッツ・フンメルスが阻止しようと立ちはだかると、ただならぬ様子にライプツィヒのナビ・ケイタが慌てて2人を引き離す。それでもラングニックSDはめげず、ピッチを出ていく副審に画面を見せ、最後はフンメルスと言い合いになっていた。

 個人で撮影した動画をビデオアシスタントレフェリー(VAR)代わりにしようとしたラングニックSD。DFB(ドイツサッカー連盟)は独『ビルト』紙に対して「調査の手続きを開始した」と、処分の可能性を明言している。

 フンメルスは試合後「審判団にスマホの動画を見せに行くなど許されないことだ」「ラングニック氏にはそんなことをする必要はないし、スポーツマンらしくないと話した」と語っていた。

スマホを片手に審判団に詰め寄るライプツィヒのラングニックSD © Bongarts/Getty Images スマホを片手に審判団に詰め寄るライプツィヒのラングニックSD

 当のラングニックSDは「あのような状況では、審判団と話をすることはまったく普通のことだ。それも客観的に、冷静に。それ以外の意図は私にはなかった。もっとも、ロッカールームに戻ってから話をした方がよかったのかもしれないが」と述べているという。

 なお、試合は延長戦を終えても1対1のまま決着せず、バイエルンがPK戦を5対4で制して勝ち上がりを決めた。

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