運命のフリー、混戦女子代表は誰に
フィギュアスケートの全日本選手権(東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ)で、五輪出場枠2を懸けた女子のフリーは23日に行われる。21日のショートプログラム(SP)を終え、上位4人が4.66点差内にひしめく接戦。22日の公式練習ではSP首位の17歳、坂本花織(シスメックス)らが緊張感を帯びながらリンクに立った。
坂本は曲をかけた練習で3回転ジャンプが抜ける場面もあったが、それ以外は無難にまとめた。フリーの衣装は、これまでの緑を基調としたものから鮮やかな赤に変更。坂本も「気に入っている」と笑みを浮かべた。力強いジャンプを武器に、SPは自己最高を上回る73.59点をマークしたが「順位は関係ない」と無欲を強調。最終滑走者としてフリーに臨む。
大会4連覇を目指すSP2位の宮原知子(関大)も、連続ジャンプが回転不足になるなど硬さが見られたが「しっかり動くことを意識した」。持ち味の安定感ある演技をフリーで見せるべく「自分ができることをやるだけ」と短い言葉に決意を込めた。
SP3位の本郷理華(邦和スポーツランド)、同4位の樋口新葉(東京・日本橋女学館高)らの動きは今ひとつ。対照的に、15歳で年齢制限のため五輪出場資格のない同5位の紀平梨花(関大KFSC)は、曲をかけた練習でトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を2本降りるなど、伸びやかな滑りを見せていた。
優勝者は自動的に代表に決定する。2人目は、世界ランキングや今季の国際大会の成績なども加味して選考され、24日夜に発表される。【岩壁峻】
女子フリー(23日)の滑走順とSPの成績(カッコ内の数字は滑走順、丸囲み数字はSP順位)
【第3グループ】
(17)白岩優奈(関大KFSC)(8)63.33点
(18)三原舞依(シスメックス)(7)64.27点
【最終グループ】
(19)樋口新葉(東京・日本橋女学館高)(4)68.93点
(20)紀平梨花(関大KFSC)(5)66.74点
(21)本田真凜(大阪・関大高)(6)66.65点
(22)宮原知子(関大)(2)73.23点
(23)本郷理華(邦和スポーツランド)(3)70.48点
(24)坂本花織(シスメックス)(1)73.59点