G投2大派閥の明暗、菅野塾拡大のウラ
© zakzak 提供 いまやチームを越えて人望を集める菅野(写真)。内海は他人の面倒を見ている場合ではない
巨人は菅野智之(28)、内海哲也(35)両投手が28日に東京・大手町の球団事務所で契約更改。新旧エースがそれぞれ主宰する合同自主トレには、厳しい実力主義の世界のリーダー交代劇が見て取れる。
菅野は昨季1億3000万円、今季2億3000万円ときて、来季年俸は4億5000万円とほぼ倍々ゲーム。逆に内海に突きつけられたのは、2年続けて減額制限40%超えの半減提示だった。昨季4億円、今季2億円、そして来季年俸は1億円まで目減りする。
内海は14年目の今季、先発しては背信KOで2軍落ちを繰り返し2勝7敗、防御率5・77。主力待遇を完全に失った。
「ふがいない。(来季は)1試合でも多く、1日でも長く1軍にいられるように頑張りたい。アピールしないといけない立場。2月(来春キャンプ)に入ったときに投球できるように、とにかくしっかり体をつくりたい。競争に勝たないと」
これまで投手陣のリーダーとして、自主トレでは数多くの後輩の面倒を見てきた。だが一本立ちする投手は出てこず、笠原、小山、平良らが相次いで退団。昨オフの若手メンバーのうち、今村は継続して参加するが、“菅野塾”と掛け持ちだった宮国は「平均球速を上げたい」と速球派の菅野との共闘に一本化した。昨年初めて参加したベテランの大竹も1年限りで離脱となった。内海自身、他人の面倒を見る心境ではないだろう。
一方の菅野は日の出の勢いだ。開幕前にはWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)で、日本代表のエース格として奮闘。5年目のシーズンはともにキャリアハイとなる17勝、防御率1・59でリーグ2冠に輝き、沢村賞も初受賞した。
球界を代表する右腕のもとには、自然と人も集まってくる。今オフも米ハワイで合同自主トレを行うが、東海大の後輩でもある中川、オリックス・西との3人体制から総勢8人に急拡大。菅野は「自分のことだけじゃなく、大所帯で連れて行く。若手の底上げのため厳しいことも言ったりする」と望むところで、リーダーの自覚は十分だ。
内海が驚異的な練習量で率先垂範した“内海組”は、残念ながら若手育成には目立った成果を出せなかった。菅野は「何でも聞いてほしい。見ても絶対に分からない。背中から学ぶのには限界がある」と教え魔になる決意。“菅野塾”のメソッドで次代の主力を輩出できるか。(笹森倫)
