「売れない文庫フェア」久住さん死去
個性あふれる品ぞろえやブックフェアの企画で親しまれた札幌市の名物書店「くすみ書房(2015年閉店)」の元社長・久住邦晴(くにはる)さんが28日、肺がんのため死去した。66歳だった。
「くすみ書房」は1946年、邦晴さんの父親が同市西区に創業。99年に邦晴さんが後を継いだ。若い世代を中心に進む読書離れを食い止めようと、なかなか売れない本ばかりを選んだ「なぜだ!?売れない文庫フェア」や、中高生などを対象にした「これを読め!」などユニークなブックフェアを数多く企画し、全国的にも知られるようになった。
道内の学校にも積極的に足を運び、講演会などを通じて若い世代に読書の楽しさを伝え続けた。しかし、近隣に進出した大型書店に押され、2009年に厚別区に店舗を移転。その後も苦境は続き、15年に閉店した。
それでも本への情熱は冷めることがなく長女の絵里香さんによると、最近も「本屋のない街に本屋を作りたい」と構想を語っていたという。絵里香さんは「まだまだやりたいことがあったようで、志半ばの部分はあったと思う」と話す。
