邦人のぼったくり被害対応、伊で称賛

日本人留学生にぼったくったレストランに厳正対処 粋なベネチア市長は「イタリアのトランプ?」 「アラーは偉大なりと叫んだ者は射殺」発言も: サシ(脂肪)が入った牛肉(平沢裕子撮影) © 産経新聞 提供 サシ(脂肪)が入った牛肉(平沢裕子撮影)

 イタリア・ベネチアのレストランで日本人学生4人が食事代として約1100ユーロ(約15万円)を請求され、「厳正に対処する」と発言したベネチア市長。日本のネットでも泣き寝入りしがちなぼったくり被害が市長の鶴の一声で摘発され、店が罰金2万ユーロ(約270万円)の罰金を受けた上、地元ホテル協会が4人を高級ホテル2泊分をプレゼントしたとあって、「粋なはからい」として称賛する声であふれている。このベネチア市長、過去には暴言が問題視されるなど、「イタリアのトランプ」とも言うべき歯に衣着せぬかっ飛んだ人だった。

 市長はルイージ・ブルニャーロ氏。ブルニャーロ氏は右派系の政治家。移民に対する厳しい姿勢で知られ、地元優先。「アメリカファースト」で知られるドナルド・トランプ米大統領をほうふつとさせる。

 氏の最も「かっ飛んだ」発言は「ベネチアで『アラー・アクバル(アラーは偉大なり)』と叫んだら射殺する」という発言だろう。

 ニューズウィーク日本版によると、氏は昨年8月、講演で「テロ対策をとらなかったバルセロナとは違い、ベニスは警戒を怠らない」と前置きした上で「もし誰かが『アラーは偉大なり!』を叫びながらサン・マルコ広場を駈け抜けたりすれば、その場で射殺する」と宣言したのだという。

 ブルニャーロ市長は2016年にも同様の発言をしたらしく「1年前には4歩目で撃つと言ったが、今なら3歩目で撃つ」とまで付け加えた。

 発言の背景には直前にスペイン・バルセロナで車が暴走し、13人が死亡した事件がある。ブルニャーロ氏はベネチアの橋に爆弾を仕掛ける計画をしていたイスラム教過激派の男をベネチアの警察が逮捕したことを自賛し、「自爆して、アラーのもとへ行きたいという連中だった。もしまたそんな奴がいたら、我々がさっさとアラーのもとへ送ってやる」と大見得を切ったのだ。

 当然、市長の発言には批判が集中したが、一方で大量に受け入れた移民と地元の旧住民のあつれきも看過できないほど顕在化していたため、発言を支持する声も多く、特に進退に影響はなかった。

 共同通信によると、市長は、頼んでもいない料理を出されて約7万円を請求されたイギリス人観光客がブルニャーロ氏にあてて抗議の手紙を出したところ、市長は「チップも出さず、全部食べたなら文句は言えない」と門前払いした。

 それだけに今回の日本人学生に対するはからいに、一部では「地元住民が経営する店ではなかったから、厳しい姿勢に出たのではないか」と推測する向きもある。

 いずれにせよ、ぼったくり被害が横行していたベネチアにあって、今回の市長の姿勢は評価されるべきものであることは間違いなさそうだ。(WEB編集チーム)

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