日本酒の輸出急増、欧州は辛口人気

 和食人気を追い風に日本酒の輸出額が急増し、16年は前年比10%増の155億円で7年連続で過去最高を更新した。

客に日本酒をつぐ北原対馬専務=本人提供 © 毎日新聞 客に日本酒をつぐ北原対馬専務=本人提供

 「七賢」の銘柄で知られる山梨銘醸(山梨県北杜市)も輸出に力を入れる。02年から始めた輸出は毎年約10%の伸びで、売り上げの約3%を占める。北原対馬専務(35)によると、欧州は辛口人気が高いが、アジアは甘口を好む傾向が強い。日本の売れ筋が人気となる可能性があり、同社は東南アジアへの輸出を増やす考えだ。同社が注力するのがスパークリング日本酒。15年に販売を始め、今は3銘柄を展開する。「山ノ霞」(720ミリリットル、税込み1944円)のような低価格帯から、同じ北杜市にあるサントリー白州蒸溜所のウイスキーだるを使って寝かせバニラのような香りをつけた「杜ノ奏」(720ミリリットル、税込み1万800円)のような高価格帯までを取りそろえる。

 海外での乾杯はスパークリングワインが中心。北原専務は「日本酒を飲んだことのない人にもスパークリングならきっかけになる」と語り、「七賢のラベルが付いた日本酒があちこちの店舗に並んでいるのが夢」と笑った。

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