1歳児食塩中毒死事件、刑事裁判へ

 盛岡市の認可外保育施設で2015年8月、預かり保育中だった下坂(したさか)彩心(あこ)ちゃん(当時1)が食塩中毒で死亡した事件で、遺族の弁護士が25日、施設の吉田直子・元経営者(34)を業務上過失致死罪で略式起訴した盛岡区検の処分について、盛岡簡裁が「不相当」と判断したと明らかにした。正式な刑事裁判が開かれる見通しになった。

 起訴状によると、吉田元経営者は乳幼児の食塩摂取量に関する注意義務を怠り、施設で預かっていた彩心ちゃんに、市販の乳幼児用イオン飲料に健康を害する量の食塩を加えて飲ませたとされる。彩心ちゃんは食塩中毒を発症し、搬送先の病院で死亡した。

 吉田元経営者は昨年7月、傷害致死容疑で岩手県警に逮捕されたが、盛岡地検が処分保留で釈放。盛岡区検が今月23日、業務上過失致死罪で略式起訴した。これに対し、遺族の弁護士は同日、正式な刑事裁判を開くことを求める意見書を盛岡簡裁に提出していた。

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