カタルーニャ「最悪の弾圧」に対抗か
【パリ賀有勇】スペイン北東部カタルーニャ自治州の独立問題を巡り、中央政府が憲法に基づき自治州の自治権を一部停止する措置を閣議決定したことを受け、プチデモン州首相は21日にテレビ演説した。プチデモン氏は「フランコ独裁体制(1939~75年)以来のカタルーニャに対する最悪の弾圧」と非難し、州議会で対抗策を話し合うと表明した。
プチデモン氏は、自治権が停止されれば州議会が正式に独立宣言を採択するという従来の主張は明言しなかったものの、週明けにも採択に踏み切る可能性があるとみられている。スペイン検察当局は21日、州政府が独立宣言に踏み切った場合、プチデモン氏を反逆罪で訴追する方針を示し、強くけん制。有罪となれば、最長30年の禁錮刑が科せられる。
独立問題で欧州連合(EU)に仲介を求めてきたプチデモン氏はテレビ演説で、「カタルーニャで危機にさらされているのは欧州の価値観だ」と英語で支援を呼びかけた。演説に先立ち、州都バルセロナでは独立賛成派による大規模なデモが行われ、地元警察によると45万人が参加。参加者は「自由」と「独立」を連呼した。
カタルーニャは30年代のスペイン内戦で右派・フランコ政権に抵抗する左派・人民戦線の拠点となり、弾圧された経緯がある。
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