「香港信用できない」台湾へ亡命要求

18歳香港人被告、台湾への亡命要求 「香港の法治は信用できない」 警官隊との衝突事件で: 滞在先の台湾で「香港の法治は信用できない」とする声明をネット上に音声で公表し、台湾への“政治亡命”を求めた香港出身の李倩怡被告(18)。昨年2月に香港で起きた学生らのデモ隊と警官隊の衝突事件をめぐり「暴動罪」で起訴されている(香港紙・蘋果日報が伝えた画像から) © 産経新聞 提供 滞在先の台湾で「香港の法治は信用できない」とする声明をネット上に音声で公表し、台湾への“政治亡命”を求めた香港出身の李倩怡被告(18)。昨年2月に香港で起きた学生らのデモ隊と警官隊の衝突事件をめぐり「暴動罪」で起訴されている(香港紙・蘋果日報が伝えた画像から)

 【上海=河崎真澄】香港で昨年2月に起きた学生らのデモ隊と警官隊の衝突事件をめぐり「暴動罪」で起訴されている李倩怡被告(18)が、「香港の法治は信用できない」とする声明をネット上で公表し、台湾への“政治亡命”を求めていることが分かった。

 香港紙、蘋果日報が30日までに伝えたところによると、李被告は開廷前の今年1月に台湾に渡り、滞在期限の30日を過ぎても留まり続けている。政治問題を理由に香港出身者が海外で亡命を求めるのは異例だ。

 李被告は「裁判を逃れて台湾に来たのは自由の可能性を探るため」「政治犯として起訴された」と声明で訴えた。台湾の人権団体が保護しているもようだ。

 一方で、台湾の関係当局は「李氏からの政治保護を求める申請は受け取っていない」としている。

 香港の九竜地区モンコックで昨年2月、露天商の取り締まりに抗議した数百人のデモ隊に警官隊が威嚇発砲して混乱し、石などを投げつけられた警官ら48人が負傷した。李氏を含む50人以上が起訴され、すでに大学生ら4人に実刑を含む有罪判決が下されている。

 2014年秋の民主化要求デモ「雨傘運動」を契機に香港の若者の間に政治意識が広がって、取り締まりを強める香港政府や、背後にある中国共産党政権に対する反発を強めている。

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