イオン甲子園10月閉店、異例の対応

 5月末で大半の売り場を閉じ、食品売り場だけで営業中の商業施設「イオン甲子園店」(兵庫県西宮市)が10月1日で閉店することが、関係者への取材で分かった。改装を経て来年5月以降に全館開業する見通し。引き続きイオングループ傘下のイオンリテール(千葉市)が営業する方向で調整が進んでいるという。

 同店は、地下2階・地上6階のうち、化粧品や衣料品などを扱う地下1階~地上3階の営業を5月末で終了。地下2階の食品売り場と、4階以上にある駐車場のうち5階~屋上部分が営業を続けている。

 同店を巡っては、今年2月、不動産大手の三菱地所(東京)が土地と建物の信託受益権を取得。「新たな商業施設として再オープンすることを検討」すると発表し、5月末での閉店が取り沙汰されたが、イオン側が甲子園球場を訪れる野球ファンらに配慮。異例の対応をしていた。

10月1日の閉店が決まった「イオン甲子園店」=西宮市甲子園高潮町3(2017年5月撮影) © 神戸新聞NEXT/神戸新聞社 10月1日の閉店が決まった「イオン甲子園店」=西宮市甲子園高潮町3(2017年5月撮影)

 関係者によると、改装作業の遅れを懸念してこれ以上営業を延ばすのは難しいとの判断があったという。食品売り場は10月1日午後7時で営業を終え、時間貸し駐車場も閉める。

 来年5月以降の営業の在り方については、イオンリテールと三菱地所が協議を続けている。(井上太郎)

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