ポドルスキ 異例のVIP待遇で神戸入り
© 産経新聞 提供 神戸に新加入のルーカス・ポドルスキのグッズを買い求める人ら=ノエビアスタジアム神戸(甘利慈撮影)
サッカー元ドイツ代表FWで、トルコ1部リーグのガラタサライからJ1神戸に完全移籍加入するルーカス・ポドルスキ(32)の来日が6日に迫っている。VIP待遇で神戸入りする“ど派手な”企画の準備が着々と進められており、ポドルスキは関西国際空港からチャーター機で神戸空港に降り立ち、地元神戸でサポーターやファンらを交えた盛大なイベンドが行われる予定だ。親会社の楽天が獲得に動き、年俸6億円と言われる超大型契約で移籍してきた、リーグを代表するスター選手。ピッチ内外で、この夏の神戸を大きく盛り上げることになりそうだ。(吉原知也)
ポルディお披露目はビートルズ来日と一緒!
クラブによると、ポドルスキは関西国際空港に到着し、チャーター機で神戸空港に飛来する。ポドルスキを出迎えるため、神戸空港横の施設で、同選手の愛称を冠した「ウェルカム ポルディ!」と題したイベントを計画。約100人のサポーターやファンらが参加を予定している。また、同日に神戸市内のホテルで予定している記者会見にも約200人のサポーターを招くことにしている。
1966年のビートルズ初来日の際に、4人が航空機のタラップを降りるシーンは、今も多くの日本人の印象に焼き付けられている。今回、豪華なイメージの登場シーンが見られるかもしれない。
クラブはすでに、ポドルスキがドイツ代表で付けていた背番号「10」を用意。待望のユニホーム姿がお披露目となる。チャーター機を活用するのはクラブ史上初となり、ホテルでの入団会見も異例の取り組みになるという。
じわじわと熱を帯びるポドルスキ・フィーバー。神戸は背番号「10」の入ったユニホームや背番号マフラータオルなどのグッズの販売・予約を始めており、商戦も盛り上がりを見せている。
待望デビューはいつ?
今季のトルコ1部リーグは6月上旬ですでに終了。ポドルスキは休暇中だが、今季26試合出場で7ゴールを挙げており、Jリーグの途中合流は問題ないと言えそうだ。
ここで注目されるのは、世界的スターの「デビュー戦」だ。神戸は7月22日、J1仙台と仙台の本拠地ユアテックスタジアム仙台で対戦するプレシーズンマッチを予定している。
関係者によると、この試合にはチームに帯同が基本方針で、あとはコンディション次第になるが、出場する方向で検討しているという。
J1リーグについては、夏季中断明けの7月29日のJ1第19節大宮戦(ノエビアスタジアム神戸)になる見込みだ。ポドルスキはJリーグ移籍について「欧州から遠いが、私の新たなチャンス、新たな出発点になると考えた」としている。
楽天のグローバル戦略
Jリーグ全体の活性化の起爆剤にもなり得る今回の獲得劇。神戸の親会社で、今年で設立20周年を迎えた大手インターネット通販会社の楽天の意向が背景にある。楽天は昨年11月、スペイン1部リーグのバルセロナと、2017〜18年シーズンから4年間のメーンスポンサー契約を締結するなど、「グローバル戦略」に重点を置いており、“アシスト”を受けた格好だ。
ポドルスキは身長182センチで、強烈な左足シュートを誇るストライカー。バイエルン・ミュンヘン(ドイツ)やアーセナル(イングランド)などでプレー。ワールドカップ(W杯)にはドイツが優勝した2014年ブラジル大会まで3大会連続で出場し、計5得点をマークした。
代表130試合目となった今年3月のイングランドとの代表引退試合では、決勝点となる49点目を決めた。
楽天の会長兼社長を務める神戸の三木谷浩史会長は「非常に期待している。(サッカーは)そんなに生やさしくないので、クラブの底上げをしていかないといけない」と話している。