ブラジル、テメル大統領を収賄で起訴
【サンパウロ朴鐘珠】ブラジルのジャノ検事総長は26日、国内最大手の食肉加工会社「JBS」から50万レアル(約1700万円)の賄賂を受け取ったとして、テメル大統領を収賄罪で起訴した。テメル氏は報道によって疑惑が浮上した先月中旬以降、一貫して関与を否定している。大統領が被告として裁判に出廷するには、連邦下院の3分の2以上による承認が必要だが、下院では連立与党が多数派を占めており、テメル氏の公判開始が承認される可能性は低い。
起訴内容によると、テメル大統領は今年3~4月、当時の大統領補佐官だったロウレス下院議員を介し、JBSに便宜を図る見返りとして同社のバチスタ社主から現金50万レアルを受け取った。また将来にわたり3800万レアル(約13億円)の賄賂を授受する約束も交わされた。ロウレス氏は既に収賄を認めて5月に出頭し逮捕されている。
検察は「行政府の長という立場を利用した」と悪質性を指摘し、テメル氏に罰金1000万レアル(約3億4000万円)、ロウレス氏には200万レアルの支払いをそれぞれ求めている。
起訴に先立ちテメル氏は26日朝、首都ブラジリアで企業経営者の集会に出席した。演説の中で「私がつぶされることはない」と収賄疑惑を否定し、辞任する考えもないことを強調した。
連立与党は現在、下院定数513の3分の2(342議席)を超える347議席を有している。テメル氏が公判で裁かれる事態を連立与党が阻止するのは確実だが、政治的な痛手は大きい。
世論調査会社が24日に発表したテメル政権の支持率は7%で、昨年8月に弾劾されたルセフ前大統領の政権が記録した8%を下回った。ブラジル政界にはびこる汚職体質は政権が代わっても一向に改善される兆しがない。有権者の81%はテメル氏の弾劾を求めているが、弾劾審議の開始を判断する権限を持つ下院議長も与党のため、テメル氏は2018年末の任期満了まで大統領職にとどまることができる見通しだ。
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