リニア、未発注工区でも談合の疑い
ゼネコン4社 工区の一部を受注の合意
リニア中央新幹線の建設工事を巡る談合事件で、大手ゼネコン4社のリニア担当者が名古屋駅の未発注工区でも談合し「鹿島」が受注する予定だったとみられることが、関係者への取材で明らかになった。リニア工事の中で工事費が巨額となる品川、名古屋の両ターミナル駅については、4社が工区の一部をいずれも受注する合意が図られたとみられ、東京地検特捜部は解明を進めている。
他の3社は「大林組」「大成建設」「清水建設」。品川駅は北工区を清水建設の共同企業体(JV)が、南工区を大林組のJVがJR東海と契約を結んでいる。
関係者によると、4社による受注調整の結果、名古屋駅の一部工区は大成建設が受注し、別の一部工区は鹿島が受注することで合意していたとみられる。しかし、大成が受注する予定だった工事はJR東海側との間で価格の折り合いがつかず、大成が断念したという。
結局、JR東海はこの工区を2等分し、中央西工区を大林組のJVに、中央東工区をジェイアール東海建設のJVに発注することで決まり、契約を結んだ。鹿島が受注することで4社が合意していたとみられる工事は、まだ発注されていない。
特捜部は2日、大成建設元常務執行役員(現顧問)の大川孝容疑者(67)と、鹿島土木営業本部専任部長の大沢一郎容疑者(60)を独占禁止法違反(不当な取引制限)容疑で逮捕。大川元常務は元々希望していた名古屋駅の工事を受注できなかったなどとして、不正な受注調整の存在を否定している。
リニアの品川、名古屋両駅は、乗降客の多い東海道新幹線の運行を続けながら、同線の真下に建設することになるため、難工事が予想される。JR東海は工事価格を公表していないが、関係者によると、各工区とも数百億から数千億円に上るとみられる。【飯田憲、平塚雄太、巽賢司】
