トラブル続出も 米軍の反応に不信感
沖縄県で米軍機のトラブルが絶えない。日本政府の再発防止要請に対する米軍の反応は鈍く、県民の不信感は増している。防衛省幹部は「うやむやにはしない」と語るが、対策が遅れて事故が続けば、安倍政権が重視する秋の県知事選にも影響しそうだ。
昨年12月に米軍ヘリコプターの窓が落下した沖縄県宜野湾市立普天間第二小学校の近くを、米軍ヘリ3機が1月18日に再飛行した。落下事故後、米側は「小学校上空の飛行を可能な限り避ける」と約束していたが、同小で監視中の防衛省職員は「上空を飛んだ」と目視で確認した。
これに対し、米軍は同小に隣接する普天間飛行場のレーダー情報を基に「上空は飛んでいない」と否定。日本側は監視カメラの映像を米軍に渡したが、主張は平行線のままだ。防衛省幹部は「上空と疑われるような飛行をすること自体が問題。児童や教員がどう思うかを考えていない」と米側への不満を隠さない。
一方、米軍機の県内での不時着は今年に入って早くも3件。不時着以外を含めたトラブルは前年から倍増した2017年(計25件)を上回るペースだ。防衛省はAH1攻撃ヘリの不時着が1月に2件続いたことを問題視し、米側に自衛官による現地調査を要求した。米軍は普天間飛行場での調査受け入れをいったん発表した後、予定の今月1日当日に「準備が必要」と中止した。
防衛省関係者は「米側は当初、意見交換程度に考えていたが、日本側が整備状況の検証まで求めていると分かり、態度を変えた」と明かす。
さらに、沖縄県うるま市の伊計島付近で8日に起きた垂直離着陸輸送機オスプレイの部品落下事故では、米軍から日本側への通報がなかった。米軍は「今回の事案を受けて通報手続きを再確認した。引き続き改善する」と日本側に説明。小野寺五典防衛相は16日の記者会見で「現場の部隊に通報の認識が乏しかったのか」と問われ、「そういうことだと思う」と不快感を示した。【秋山信一】
