姫路城の石垣、簡略化され薄い構造に

石垣の解体修理現場。表の石の裏側に積まれた裏込め石が少なく、通常よりも簡略化された手法で作られていた。=兵庫県姫路で2018年1月31日、幸長由子撮影 © 毎日新聞 石垣の解体修理現場。表の石の裏側に積まれた裏込め石が少なく、通常よりも簡略化された手法で作られていた。=兵庫県姫路で2018年1月31日、幸長由子撮影

 兵庫県姫路市立城郭研究室は31日、世界遺産「姫路城」の東側にある「船場蔵南石垣」の修理工事現場を報道陣に公開した。石垣を解体したところ、城の他の石垣に比べて簡略化され、排水・緩衝用の石の層が通常より薄い構造だったことが分かった。

 市は、木の根が石垣を押し出し、崩れる恐れがあったため解体して、根を除去した上で組み直す工事を1月23日から3月まで行っている。城郭研究室によると、この石垣は粗く割った石を使った「打込みハギ」という技法で積んでいる。初代藩主、池田輝政が築いたとされる。通常、姫路城の石垣は、石垣の表面を飾る築石の裏側に裏込め石という直径20センチほどの玉石を幅50センチ~100センチほどの層になるよう詰める。ところが、今回解体した石垣の裏側には裏込め石の層が約20センチしかなかった。

 裏込め石が簡略化された理由について、研究室の担当者は、築石の一部に江戸後半に多く使われるようになった花崗(かこう)岩が使われており、江戸後半以降に積み直した▽石垣上に重要建物がないため、施工状況に差を付けた--などの可能性があるという。一方で「文書や遺物などは見つかっておらず、理由は特定できていない」という。

 2月3日午後1時半、現地説明会がある。小雨実施。無料。問い合わせは市立城郭研究室(079・289・4877)。【幸長由子】

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