斎藤佑、早実時代に戻れない年齢の壁
かつてのハンカチ王子も今年6月に三十路を迎える。一昨年の秋から早実高3年時の投球フォームを取り戻すことを目指してきた日本ハム・斎藤佑樹投手(29)に、年齢の“壁”が立ちふさがっている。
24日には、ケビン山崎氏(66)が主宰するトレーニングジム「トータルワークアウト」(東京・港区)で自主トレを公開。最新鋭の機器が並ぶ中でトレーニングの総仕上げに位置づけているのが、ストロボ機能が搭載されたゴーグル『VIMA REV』を装着して行う投球練習だ。
目の前で連続してカメラのフラッシュがたかれたような状態になり、視界が阻害され、トレーニングで学んだ股関節の動きや体重移動の再現に、より高い集中力が必要とされるという。
「試合後はいつも頭がさえて眠れなくなるんですが、この練習をすると、同じようになる。ものすごく脳を使っている感じ。ゴーグルを外すと、視界が開けて体が大胆に動かせるようになるんです」と効果を実感している。
2016年の秋からケビン氏に師事し、06年に早実高のエースとして甲子園を制した頃の投球フォームへの回帰を目指してきたが、「下半身の動きはかなり近づいてきたんですが、あの頃は上体のしなやかさをフルに使って投げていた。いま同じようにやるとケガをする」と一部断念。
早大2年時に左の股関節を痛め、プロ1年目に左の腹斜筋を、そして3年目には右肩を痛めた。復活を目指す中で18歳の頃とは比べものにならないほどの筋肉もまとった。あの頃には戻りたくても戻れないのだ。
「だからこそ、あの時のいい部分を取り入れて、今の体に合ったフォームに仕上げていく。もう股関節も右肩も痛みは全くない」と斎藤佑。確かに、この日のフォームは力強く地面を蹴り、低く沈み込むような往年の面影を感じさせた。
まばゆいストロボの向こう側に、本当の光明を見いだせるか。(片岡将)
