ドラフトにまつわる黄金の左手伝説
© 産経新聞 提供 ドラフト会議で早実高・清宮幸太郎内野手の交渉権を獲得した、日本ハム・木田優夫GM補佐。くじをひいたのは左手だった=10月26日、港区のグランドプリンスホテル新高輪(荒木孝雄撮影)
プロ野球のドラフト会議では「黄金の左手」伝説が語り継がれる。1982年にヤクルトの球団代表だった相馬和夫さん(故人)が、1位指名で巨人と抽選になった荒木大輔投手(早実高)の交渉権を獲得した。以降、競合した有望選手を次々に左手で引き当てた。
▼7分の1の確率になった清宮幸太郎内野手(早実高)を引いたのも、日本ハムの木田優夫GM補佐の左手だった。親交のある明石家さんまさんの助言があったそうだ。阪神の金本知憲監督は、1位指名を左手、右手で2度外し、3度目は左手に戻してようやく引き当てた。
▼それにしても日本ハムは強運だ。“二刀流”の大谷翔平選手の大リーグ移籍が確実視されており、後釜としてこれほどの人材はいない。近年、指名された誰もが喜び、不満顔がないのもいい。上方落語の「高津の富」は、1枚売れ残った富くじをなけなしの金をはたいて買って大当たりする。指名順位など関係ない。みんなガンバレ!