巨人、栄光の背番号「8」に迫る危機

 巨人は片岡治大内野手(34)が今季限りで引退し、来季は栄光の背番号「8」が空き番になる可能性が出てきた。

 王貞治の「1」、長嶋茂雄の「3」は永久欠番になっており、今や巨人で憧れの番号は「8」だといっていいだろう。しかし若手は伸び悩み、「8」をつけるような選手が見当たらない由々しき事態となっている。

 エイトマンの後継者にふさわしいのは誰か? 現役時代に15年間つけた原辰徳氏(59)を直撃すると、「お~、誰かのために取ってあるんじゃないの?」と意味深発言。そこで本紙記者が「原さんですか?」と突っ込みを入れると、「バカ!」と一蹴されたが、監督としても「3」を背負った長嶋氏のように、原氏が監督として復帰し「8」をつけることを願っている野球ファンは多いはずだ。

スター選手不足を象徴? 巨人、栄光の「8」空き番危機に原氏「誰かのために取ってあるんじゃない?」: 巨人の栄光の背番号8の行方は、原氏も気にしているはずだ © zakzak 提供 巨人の栄光の背番号8の行方は、原氏も気にしているはずだ

 最近は巨人・高橋由伸監督の「24」、阪神・金本知憲監督の「6」、ロッテ・井口資仁新監督の「6」など、現役時代の番号をそのままつけるケースが多いが、原氏も仁志敏久氏が横浜(現DeNA)に移籍した2006年オフ、当時つけていた「88」から「8」に替えるチャンスがあった。

 ところが、当時は原氏が「背番号が空いてない。そんな余裕はなかった」と説明するように、実績のある選手が多くて若い番号が足りず、オリックスから移籍してきた谷佳知に譲っている。

 これまで計13人が背負い、戦後は1950年に1年間だけ空白があったが、以降は67年間必ず誰かがつけてきた。V9時代の高田繁、原、仁志と続いたが、その後は谷、14年に西武からFA移籍した片岡と“外様”の番号となっている。

 後継者について原氏は「そんなこと言える立場じゃないですよ。(鹿取)GMに聞いてよ。まぁ、素晴らしい選手がつけてくれるはずですよ」と期待したが、本当に空き番になるようなことがあれば、巨人のスター不足を象徴する出来事といえる。(塚沢健太郎)

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