超大型台風21号、大雨暴風に厳重警戒
超大型で非常に強い台風21号は22日朝、沖縄・南大東島のほぼ東の海上を北上した。同日深夜から東海や関東に接近し、23日未明に上陸する可能性が高い。西・東日本の太平洋側では前線も活発化し、強い雨が降った。気象庁は大雨や暴風、高波、高潮に厳重に警戒し、早めに安全を確保するよう呼び掛けている。
沖縄・奄美と九州、四国のほか、中国と近畿の一部が強風域に入った。21号は23日午後には三陸沖を北東へ進み、24日未明に千島近海に至るまでに温帯低気圧に変わる見込み。台風が接近する地域では局地的に猛烈な雨が降り、土砂災害や低地の浸水、河川の氾濫が起きる恐れがある。
JR四国は土讃線や徳島線などの一部区間で22日の始発から運転を見合わせ、JR西日本は近畿と北陸を中心に夕方から一部列車の運転を取りやめる。JR東海は東海道線や関西線などで特急の一部が運休となった。航空便は西日本と東海の発着便を中心に大雨の影響が予想され、欠航が出始めた。23日朝の通勤通学時間帯は首都圏で交通が乱れる恐れがある。
21号は22日午前6時、南大東島の東北東約260キロの海上を時速35キロで北北東へ進んだ。中心気圧は925ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は50メートル、最大瞬間風速は70メートル。半径220キロ以内が風速25メートル以上の暴風域、西側1100キロ以内と東側750キロ以内が風速15メートル以上の強風域。
23日午前6時までの24時間雨量は多い所で、東海600ミリ、近畿500ミリ、北陸400ミリ、四国と関東甲信、伊豆諸島300ミリ、中国250ミリ、東北180ミリ、九州北部150ミリ、九州南部120ミリ。その後、24日午前6時までの24時間雨量は多い所で、北陸と東北200~300ミリ、関東甲信100~200ミリ、近畿と東海、北海道100~150ミリと予想される。
23日にかけての最大瞬間風速は東海と伊豆諸島50メートル、沖縄と近畿、関東甲信、北陸、東北、北海道45メートル、九州南部・奄美と四国、中国35メートル。波の高さは東海と関東、伊豆諸島12メートル、沖縄11メートル、近畿と東北10メートル、四国9メートル、九州南部・奄美と北陸、北海道8メートル、九州北部と中国6メートルの見込み。(了)