川淵氏が語るBリーグ創設時の裏話

 兵庫県内の企業や団体のトップが参加する「神戸新聞LEADERS倶楽部(リーダーズ・クラブ)」の交流会が28日、神戸市中央区であり、日本サッカー協会最高顧問の川淵三郎氏が約100人を前に「夢があるから強くなる」と題して講演した。

 サッカーJリーグの発展に尽力した川淵氏は現在、日本バスケットボール協会エグゼクティブアドバイザーも務める。バスケットでは国内男子リーグの分裂状態が続き、同協会が国際連盟から資格停止処分を受けた後、川淵氏が主導してリーグを統合。昨年、Bリーグが誕生した。

バスケットボール界で進めた改革を語る川淵三郎氏=神戸市中央区神戸空港、ラヴィマーナ神戸 © 神戸新聞NEXT/神戸新聞社 バスケットボール界で進めた改革を語る川淵三郎氏=神戸市中央区神戸空港、ラヴィマーナ神戸

 門外漢だったバスケット界で改革を託された川淵氏は「短期決戦にはトップダウンしかない、と経験上分かっていた」と振り返る。日本男子は1976年モントリオール大会を最後に五輪出場から遠ざかっている上、分裂により選手強化が進まず、バスケットが世間からあまり注目されていない現実を示すなどし、関係者らを説得したという。「ビジョンを持つと人生がより豊かになる。発想の転換が必要」と訴えた。

 一方、Jリーグの創設時はドイツのリーグを手本にしたといい「物事を進める上で『行き先』を明確にするのは一番大切なこと。Jリーグでも目標があったことで、いろんな活動につながった」と語った。(藤村有希子)

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