篠山市配布のヨウ素剤、6割「安心」

 兵庫県篠山市は、原発事故に備える安定ヨウ素剤を事前配布した市民を対象に、誤飲の有無や配布による心境の変化などを確かめるアンケートを実施し、結果をまとめた。有効回答総数2001件のうち「誤飲した」は0件で、配布前に比べて原発事故に対し「安心した」と答えたのは1227件(61・3%)となった。

 市は2015年度から、甲状腺の内部被ばくを防ぐ薬の事前配布を独自で始め、15、16年度で市民の約30%に当たる1万2253人に配った。事後検証と今後の改善に生かすため、初年度に受け取った1万1461人を対象に今年3月、郵送でアンケートを行った。

 世帯主などが家族分を代理受領したケースもあるため、実際にアンケートを配ったのは3527件。誤飲に関する質問では「していない」が2千件、無回答が1件で、保管状況を尋ねる項目では「保管している」が1996件、「紛失した、分からない」が4件あった(無回答1件)。

2016年11月の安定ヨウ素剤の事前配布会場=篠山市今田町今田新田、今田体育館 © 神戸新聞NEXT/神戸新聞社 2016年11月の安定ヨウ素剤の事前配布会場=篠山市今田町今田新田、今田体育館

 配布事業に関する調査では「配布前に比べて安心した」が6割以上を占め、理由としては「いざというときのため安心」「子どもを守れる」などの声があった。逆に「不安になった」とした人は「危険を身近に感じるようになった」「(篠山が)原発からあまり離れていないと分かった」などと答えた。

 市民生活部の野々村康部長は「最も危惧していた誤飲がなかったので良かった。多くの市民の方が(配布前に比べて)事故に対して安心と思ってもらえたことは大きい」と話していた。(安福直剛)

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