国際通貨基金「米3%成長は不可能」

トランプ米大統領=AP © 毎日新聞 トランプ米大統領=AP

 【ワシントン清水憲司】国際通貨基金(IMF)は27日、トランプ米政権が掲げる経済成長率3%について「年1%を超える成長率の持続的な加速は到底不可能だ」との声明を発表し、望ましい経済政策として税財政改革を通じた低中所得者層の底上げを提言した。ドル相場については1~2割程度の「やや過大評価」との見解を示した。

 米国経済に関する年次審査の終了にあわせて発表した。米経済について「過去3番目に長い景気拡大の中にあり、雇用は持続的に強い」と評価しながらも、2008年の金融危機以降、年2%前後にとどまる成長率や、低中所得者を中心に伸び悩む家計所得について「あまりに低く、あまりに不平等」と指摘。所得格差を緩和し、教育や労働参加を促す税財政改革を呼びかけた。

 米経済は1980年代には3~4%の成長率を記録したが、若年人口の増加や米国の財政拡大などによるもので「こうした追い風が再び吹くことはないだろう」とも指摘。公約実現の遅れもあり、2017年の実質成長率見通しを4月時点の2.3%増から2.1%増に下方修正し、その後も2%前後が続くと見通した。

 米連邦準備制度理事会(FRB)については「雇用最大化」と「物価上昇率2%」の目標を「大筋で達成した」として、利上げ継続や資産圧縮開始を支持した。通商政策では「国家安全保障に立脚した輸入制限には慎重であるべきで、経済を弱体化させる措置は避けないといけない」として、トランプ政権が月内にも制裁案を出す鉄鋼・アルミ製品の輸入調査をけん制した。

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