隠語使いメルカリで現金販売 4人逮捕

 インターネットを通じたフリーマーケット(フリマ)アプリ「メルカリ」で商品取引に見せかけ、違法な高金利で現金を貸し付けたなどとして、京都、千葉、秋田の3府県警は16日、奈良、広島、千葉、秋田4県の33~60歳の男女4人を出資法違反の疑いで逮捕した。現金を示す「銀貨」などの隠語やTシャツを装うなどして出品し、購入者に現金を送る手口で、法定金利を上回る利息を得ていた。

 フリマアプリを利用した出資法違反の摘発は全国初。4人は別々に現金販売を行い、いずれも容疑を認めているという。

 京都府警に逮捕されたのは、奈良県安堵町の無職、林田アリサ(40)、広島県呉市の自営業、田中英樹(57)の両容疑者。

 千葉県警に逮捕されたのは、同県成田市土屋の契約社員、田中啓祐容疑者(33)。秋田県警に逮捕されたのは、秋田市御野場新町3の無職、小野順子容疑者(60)。逮捕容疑はいずれも、昨年から今年、メルカリを通して現金を販売し、違法な利息を受け取ったとされる。

 3府県警によると、4人は出品時に隠語などを使い、購入者に商品が現金であることを知らせ、約32万円分の現金を約40万円で販売したり、25万円分の現金を31万2900円で販売したりするなどし、実際の額面を超える金額が違法な利息と認定された。商品として猫などの画像などを掲載。クレジットカードや携帯電話料金に合算して支払う「キャリア決済」などが使われていた。

 アプリ運営業者は現金の出品を制限したが、4容疑者はすぐに現金が欲しい購入者を狙い出品を続けていた。【中津川甫、斎藤文太郎、川村咲平】

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