恩赦決定もフジモリ派に残る波乱の芽
【ロサンゼルス=住井亨介】南米ペルーのフジモリ元大統領の恩赦が24日、決まった。議会で野党ながら過半数を占めるフジモリ派政党「フエルサ・ポプラル」の伸長も期待されるが、同党党首で長女のケイコ氏、次男で同党所属のケンジ議員との間に確執があると伝えられるほか、フジモリ氏自身が独自の影響力を及ぼす可能性もあり、波乱要因となりかねない。
「これまで何度も恩赦のタイミングを逃しており、ようやくという感じだ」。フジモリ氏の恩赦問題をめぐり、地元ジャーナリストは産経新聞にこう語った。
議会で「フエルサ・ポプラル」に過半数を占められ、不信任を突きつけられて閣僚辞任が相次ぐなど政権運営に支障を来しているクチンスキ大統領は、今年に入ってから何度も恩赦をちらつかせては野党からの協力を得ようとしてきた。
一方、フジモリ氏の恩赦は、同国で実施されることが多い独立記念日(7月28日)などが有力とされ野党側の期待は高まった。
恩赦が容易に実現しなかった背景には、ケイコ氏とケンジ氏との確執もあるとみられている。
恩赦を求めてクチンスキ氏に接近していたとされるケンジ氏に対し、ケイコ氏は一線を画し、党として恩赦を要求することは控えてきた。
過去2回、大統領選に挑戦したものの、「(フジモリ元大統領の)独裁政権が復活する」などと不安をあおる反フジモリ派のネガティブキャンペーンで苦杯をなめさせられたケイコ氏としては、「公私混同」ととられることは政治生命に関わるからだ。
自らが党を育ててきたという自負もある。ケイコ氏は父への恩赦決定を受け、「この一歩が(対立してきたフジモリ派とクチンスキ派との)再協調の一歩となるように願う」と語ったが、依然として根強い支持者を持つ父らに党の主導権を奪われるような状況が生じることになれば、新たな政治的不安定要素となる可能性もある。
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