同級生嘱託殺人、交際少年を逆送 「短絡的で独りよがりな犯行」と東京家裁
東京都台東区で5月、都立高校3年の佐藤麻衣さん=当時(17)=が殺害された事件で、東京家裁(福士利博裁判長)は16日、嘱託殺人と現住建造物等放火などの疑いで送致されていた交際相手で同級生の少年(18)を検察官送致(逆送)とする決定をした。起訴されれば裁判員裁判で審理される見通し。
決定によると、少年は5月3日夜、佐藤さんの自宅マンションで、佐藤さんの依頼を受けて首を絞めて殺害。翌4日朝に布団などに火を付け、遺体の一部と部屋を焼損させるなどした。
福士裁判長は「短絡的で独りよがりな犯行。嘱託があったとはいえ被害者の尊い命を奪い、遺体を焼損して遺族らの追慕の情を踏みにじった」とし、逆送が相当と判断した。
少年は殺人容疑などで逮捕されたが、東京地検は佐藤さんに依頼されて殺害したと認定。嘱託殺人などの疑いで家裁送致していた。