南阿蘇鉄道全線復旧へ 枕木に激励

全国の鉄道ファンからの応援メッセージを刻印したプレート(許可を得て線路内で撮影)(熊本県高森町の南阿蘇鉄道高森駅で)=久保敏郎撮影 © 読売新聞 全国の鉄道ファンからの応援メッセージを刻印したプレート(許可を得て線路内で撮影)(熊本県高森町の南阿蘇鉄道高森駅で)=久保敏郎撮影

 「全線復旧祈願」「ガンバレ 南阿蘇鉄道」――。

 昨年4月の熊本地震で被災し、全線17.7キロのうち10.6キロ区間で運休が続く熊本県の第3セクター・南阿蘇鉄道(高森町)。その枕木には、オーナーとなった全国の鉄道ファンからの応援メッセージを刻印したプレートが打ち付けられている。

 プレートは縦30センチ、横15センチの強化プラスチック製。復旧費用を捻出しようと、同鉄道が今年4月から高森、見晴台(みはらしだい)など5駅の構内にある計660本の枕木のオーナーを募集し、これまでに83件(140本分)の申し込みがあった。1本のオーナー料は年1万5000円で、「配当」として人気のトロッコ列車の優待券4枚が付く。

 オーナーになった県勤労者山岳連盟の樺島祥平理事長(75)は「連盟のメンバーたちは、山の麓を走る列車の姿を再び見たいと願っている。何とか早く復旧してほしい」と話していた。問い合わせは同鉄道(0967・62・0058)へ。(写真・文 久保敏郎)

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