なぜ今更、遅いG超攻撃的布陣の背景

遅すぎる!阿部&村田&マギーの超攻撃的布陣 決断早ければ球団ワースト13連敗も防げたはず: やはりマギーは超攻撃的布陣でこそ生きる。惜しむらくは遅すぎた © zakzak 提供 やはりマギーは超攻撃的布陣でこそ生きる。惜しむらくは遅すぎた

 巨人は前半最終戦となる12日のヤクルト戦(東京ドーム)で、一、三塁を守ってきたケーシー・マギー内野手(34)を初めて二塁手で先発起用。今更遅い超攻撃的布陣の発動が惜しまれる。

 今季82試合目でついに、先発内野手で一塁・阿部、三塁・村田とともに、二塁・マギーが初のそろい踏み。しかもマギーが組み込まれたのは、なかなか固定できなかった2番だった。二重のサプライズ起用について、高橋監督は「いろいろなものが重なって、こういう形になった」と詳細な説明を拒んだが、5回の大量得点に結びついた。

 1死から1番長野が四球で出塁。マギーが右前打でつなぎ、坂本が適時二塁打。打線に火がつき、今季最多1イニング5得点で試合を決めた。

 マギーは「2番だから特別、つなぎを意識したわけじゃない。打順が何番だろうと、チームのためにできることをする」と模範解答。二塁の守備も「捕球して一塁に投げるのは、三塁と同じだから」と無難にこなした。

 高橋監督も「三塁を守っていても捕る、投げるはうまい選手。普通の打球は問題ないとずっと思っていた」と話し、以前から温めていた構想だと示唆。実際に4月15日の広島戦(東京ドーム)では、5点を追う5回に代打で登場の村田がそのまま三塁に入り、三塁先発のマギーが二塁に回る布陣を1度試している。この試合後、村田ヘッドコーチが「あんなの苦肉の策や」と吐き捨てる一方で、指揮官は「今日みたいな時には」と言及。大量点が必要な状況での再発動をにおわせたが、それきりになっていた。

 だが「苦肉の策」に打って出るなら、もっとふさわしいタイミングがあったはずだ。5月下旬から始まった大型連敗中、首脳陣の間でもマギーの二塁起用が真剣に検討されたが、ゴーサインが出せないままグズグズしているうちに“天の声”が降ってきた。親会社上層部の「2軍で好調のクルーズを二塁先発で使え」という意向が優先され、構想は棚上げとなった。結果は完全に裏目。クルーズは不発で、代わりに2軍に送った抑えのカミネロの不在が響いた。

 もっと早く超攻撃的布陣を決断できていれば、球団ワースト記録を更新する13連敗の悪夢は防げたかもしれない。借金「6」から巻き返しを図る後半戦は、指揮官の果断に期待したい。(笹森倫)

Category: ,